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BGIN第5回総会(Block #5)大予習大会(ウェビナー)を開催

日時

2023年3月29日 午後10:00 - 11:00(日本標準時)

Zoomリンク

Zoomへの参加はこちらから。

大予習大会の内容

ブロックチェーン技術、運用、規制について、グローバルに全てのステークホルダーが集まって議論を行い、その結果を標準を含む文書にまとめていく活動を行なっているBlockchain Governance Initiative Network(BGIN)の、第5回の総会(Block #5)が、Fin/Sum終了後の4月4日から4月6日に掛けて、東京がホストになって(ただしバーチャル)行われます。

実は、BGINの活動は誰でも参加でき通常のミーティングや総会の参加も無料という、公共的使命に共感する有志による自発的なコミュニティで、技術者のみならず、ブロックチェーン企業、規制当局、アカデミアなどが参加しています。その活動の一環で、ブロックチェーンにおける極めて重要な共通文書を作っています。ちょうどインターネットの分野においてInternet Engineering Task Force(IETF)が標準技術を定めているのと同じように、BGINがブロックチェーンの分野で必要な文書化を進めているというわけです。BGINが作成しているドキュメントの例としては、

  • 取引所やDEXにおける鍵管理
  • ランサムウエアの支払いに暗号資産が使われるときの対応
  • 分散型金融(DeFi)技術のの応用と、プライバシ、アイデンティティ、追跡に関しての考慮
  • DeFiのケーススタディ
  • NFT
  • 非中央集権的財務システム

などがあります。グローバルのルールの基礎になるこれらのドキュメントは、公開されているGoogleDocsのリポジトリを用いながら、誰でもコメントして編集に参加できる状態になっています。

BGINは、FATFとも信頼できる関係を持っています。FATFのVirtual Asset Contact Group(VACG)にも参加しており、また、総会であるBlock Meetingにも、FATFから毎回招待公演やパネルディスカッションを行なっています。今回も、FATFからの参加者を交えたパネル議論と、すべての参加者を対象とした質疑応答の時間を設けます。

また、2021年にエルサルバドルがビットコインの法定通貨化を発表した直後に開かれた第3回総会(Block #3)では、この計画の発表後3週間後にもかかわらず、エルサルバドルで中心的に活動するメンバーを招待して、このような国際的な場では初めての議論を行いました。その後も、エルサルバドルに続き、ビットコインの法定通貨化を目指すトンガは前回の総会にエルサルバドルとともに参加しています。今回は、気候変動による海面上昇から国の経済、文化の保全をブロックチェーンを使って目指しているツバル共和国のメンバーを加え、エルサルバドル、トンガ、ツバルが揃い踏みで、ブロックチェーンをこのような国で役立てるにはどうすべきか議論します。

この大予習大会では、Block #5から得られることを余すところなく紹介し、皆様からの質問にも答えて、この貴重な総会をなるべく有意義にするとともに、将来の日本のブロックチェーンとその応用を健全にしたいと考えている皆様に、将来の技術開発やビジネスを考えるきっかけになればと考えております。この大予習大会は、暗号資産のセキュリティのための議論と文書作成行なっているCryptoasset Governance Task Force(CGTF)の協力のもと行います。この大予習大会も、もちろん参加は無料で、BGINの活動に中心的に関わっているメンバーや、インターネットやデジタル社会のルール作りの先端に関わっている人に、いかに有意義な場であり、参加すべき場であるかを語っていただくと共に、皆様からの質問にも答える時間をたっぷり作りたいと考えております。現在のところ、以下のメンバーが主に説明やコメントなどを行い、その後十分な質疑応答の時間を設けます。

  • 松尾真一郎(BGIN 暫定共同チェア, CGTF Board of Trustee)
  • 須賀祐治(CGTF、鍵管理ドキュメント共同編集者)
  • 楠正憲(CGTF)
  • 三輪純平(CGTF)
  • 中島博敬(CGTF)
  • 林達也(CGTF)
  • 栗田青陽(CFTF)
  • 鈴木顕英(CGTF)

なお、BGIN Block#5の現在のプログラムや参加登録案内は、英語になりますが、こちらに掲載されています。

日本では、昨今、ブロックチェーン企業だけではなく、行政、政治も含めて、日本のブロックチェーンとグローバルとの関係で、非常に前向きな議論がなされています。元々、グローバルな技術であるブロックチェーンに対する貢献は、国の中の議論に閉じるより、このようなグローバルの議論の場に持ち込んで、初めていろいろな人に使われるようになります。インターネットは、そのようにして今日の姿があります。日本でブロックチェーンに関わる人にとっては、逃してはいけないチャンスです。

奮ってご参加ください。